猫じゃ~ないんだから・・・ [驚き語録]
驚き語録というカテゴリを作った。
忘れないように集めてみようかと思ったんだけど、
栄えある初回は、あやちゃんでなく、ダンナの発言に・・・。
土曜日の話、ダンナが仕事で出かけたのだけど、
休日の出勤は、社に出ないで営業先へ直行・直帰。
その日は2か所回るとのことで、微妙に時間が空いてしまう。
空き時間に家に帰るより、駅前のあやちゃんの家で横になってれば?
話相手になってもらえると、私は嬉しいし、刺激にもなるし。
家と駅は歩いて15分位なのだけど、帰って来る時間が惜しい位の空き時間。
そうするか~?ということに。
あやちゃんはあまり前に言っても忘れちゃうから、
着く前に電話して・・・
直前に言ってもどこへも出かけていないし・・・
ということで、ダンナから電話がかかってきたのはお昼すぎ。
「あのさ~、下のスーパーで昼めし買って、
おかあさんのとこで食べてもいいかな?」と問われる。
いちいち問うことか?
「なんで?」と聞くと
「うん? おかあさん、欲しがらないかな? と思って」と言う。
「いや、猫じゃ~ないんだから、さぁ~
・・・・
もしも、欲しがったら、あげてちょうだい!」
ったく、変な心配だ。
夜、帰ってきて、その時の様子を聞く・・・
うん、味噌を貰ってきたみたいだから、(去年仕込んだのを持たせてくれたようで、今回仕込んだのはディサービスで使っていくようだ)
「今度、キュウリにつけて食べようとなったんだ」
「で、あやちゃんはアナタの昼食を欲しがったのかしら?」
「いや、最近は何を見ても、食欲がわかないのよ~」って言ってた。
で、「ごめんなさい、牛乳を切らしていて・・・」って言うから、
ご飯の時に、牛乳を飲むのはぼん(孫)で、自分は要らないです。
「そう、ぼんだったわね~」と。
お茶も淹れてもらったし・・・気を遣ってもらったよ~と。
なかなかいい刺激になったんじゃないか??
ダンナにすると、
「あまり食べてはいけないあやちゃんを心配して・・・の発言だよ~」
とは言うのだったが・・・。
我が家の猫も老化してきている。
年上のミミは視力がかなりおちてしまって、
目に力なく、焦点も合わない・・・それが、妙にあやちゃんと重なる。
ダンナもそうなのかな?
高齢化が一気に押し寄せてきた感じだ。
なんでもないガラスのブローチ。
若かりし頃のものだと思う。
子どもの頃、色違いのループ生地で、あやちゃんとお揃いのコートを作ってもらったことがある。
そのコートに、このブローチがいつもついていた。
子どもながらに、きれいだな~と手にとって、よく眺めたブローチ。
写真を写した後で気づいたのだけど・・・
左下に細い繊維がからまっている。
その繊維はあのお揃いのコートのようだ。
何十年もここにからまっているんだね。
その横の丸いのは・・・天井のなんかが映りこんでしまった・・・(>_<)
呆けた演技をしているの [驚き語録]
「驚き語録」や「奇行・笑行」というカテゴリを作ってみたものの・・・
なかなか該当する出来事がない。
もちろん、そんなカテゴリを面白がって作ったわけじゃないけど、
なんとなく辛い中に、くすって笑えるようなのがあるといいな~
と作ったんだけど、もはや、それは超えていて、
笑えないことばかりであるのだ。
過去、記憶に残っている「驚き語録」は
「なんで、お風呂に入らないとならないの!」 これが大賞で、
副大賞は・・・
「なんで、お風呂に入ったら、着替えないとならないの!」である。
それは・・・どうやっても、私の記憶からは消えない。
今回、お昼ご飯を届けに行った時、
いつものように、椅子に座りテレビを見ていた。
ぱたぱたと用事を済ませていると・・・
手招きされて、内緒話をするかのような小さな声で
「私ね~、呆けた演技をしているの」と言う。
聞かれてまずい人などそこには居ない。
小声ではなく、腹から声を出してほしいのと、
突然、認知症に現れる絵に描いたようなことを真顔で言われたんで、
なんて答えたらいいか・・・時間稼ぎで聞き返した。
「あのね、私、呆けた演技をしているの」
はぁ~?
困ったわ・・・なんて切り替えしたらいいのかしら?
「なんで、呆けたふりをしないとならないの?」
「だって、そうしなさいって・・・言われたのよ」
「そうなの・・・一体、誰がそんなことを言うの?」
「ここのマンションを管理している人から・・・」
「へぇ~? それで、5年以上もそんな演技を続けているの?」
「そう・・・」
「そんなことを言うのは、一体、なんていう人なの?」
「・・・名前は分からないの」
・・・
さて、どうしたらいいんだい?
「もし、演技をしているなら、そろそろ止めてもいいんじゃないの?」
「・・・」
「だって、私はとても辛いのよ。
あやちゃんは、私が嫌いなの? かわいくない?」
「そんなこと、ないわ」
「だったら、そろそろ、止めて、前のあやちゃんに戻ってくれたら、
私はとっても嬉しいわ」
「だって・・・そう言うんだもの」
「そう・・・でも、呆ける演技をする前のあやちゃんは、
他人に何かを言われても、その人が間違っていたり、自分が納得しない限り、
絶対に、言う事なんか聞かなかったよ!
人の言いなりになるあやちゃんじゃ~なかったの。
私が可愛かったら、そろそろ、もう、演技は止めてね!」
という会話をしたのだった。
自己擁護なのか? なんなのだ? 単なる妄想か。
ま、何かが盗まれたとか・・・ネガティブな話よりは、
そういう空想話、好きよ~^^;
例え、可笑しな会話でも・・・言葉をキャッチボールするということが、
久々にできたこと・・・それは、喜びに近い驚きでもあったのだ。
それが現実であって、明日来た時に、元通りになっていたら、
そんなに素敵なことはないのだから。
ところが・・・私が帰ってややあって・・・
「今日、迎えに来ないのよ」と電話。
さっき行った時に、今日はディサービスもなにも予定がない日って、
そう話したばかりだし、
デイの迎えは、朝だし、午後から迎えになどは来ないのだ。
お迎えは・・・デイもあの世からも、どちらからも今日はなさそうよ!
あやちゃん!!
そんな所で朽ちていないで・・・さ~、立ち上がって! あやちゃん!
と・・・思うのであったよ。
導入剤を止めてみて・・・ [驚き語録]
実は・・・余りにも早い時間に寝てしまい、夜に2度寝して、
眠る前に飲む睡眠導入剤などを、自分で飲んでいないと思ってか?
多く飲んでいることがある。
行く度に数えてみると、2回・・・3回のこともある。
なので、医師に相談し、もっと弱い導入剤にしてほしいと頼んだのだけど、
今、出しているのが、1番弱いので、あとは半分に割るしかないと・・・
そして、私が毎晩、管理するしかない。
弱いので2度飲んでも大丈夫ではあるといわれたのだけど・・・
寝る前に飲むのは胃薬・尿・アリセプト・・・と導入剤の4粒。
1粒減ってても、今のあやちゃんには分らないかもしれない・・・
導入剤を抜いている。
抜いて3日目の出来事・・・妄想とはいえ、
「私、呆けた演技をしているの・・・」の会話ができた。
それが、たまたまなのか・・・導入剤を止めたからなのか・・・
4日目、やすちゃんが来た。
同じ内容の繰り返しらしいが、とても饒舌で自発的に昔話をした。
私もだけど、やすちゃんもこれには驚いた。
いつも受身な会話で、こちらが誘導しないと返事もしない。
あまり考えなくてもいいような、
返事のしやすいことしか話すことができなかったのに・・・
変化!である・・・気がした。
そんなことで、様子をみているんだけど・・・
なにげに、昨日はよく眠れましたか? と聞くと、
「暑いからね~!」
寝苦しかったということか?
「でも、だいじょうぶ!」とか、特に眠れなくて困った様子もないようだ。
なによりも、朝、確認の電話すると起きている。
デイサービスから、お迎えの前に電話をした時、
「今、夜ですよ!」と言って、困らせることも、
夕方、配食サービスの人が来ても、寝込んでしまっている・・・ということはなくなった。
けれども・・・止めて4週間。
デイサービスがあるので、電話をした。
迎えに来る前、必ず電話を入れてくれるのだけど、
「その電話はない!」と言う。(それはありえない)
更に
「昨日は眠れなかったの」と・・・ とうとう来た!
・・・(((( ;゜Д゜))) マジ???
「なんでぇ~~?」と聞くと・・・
「ハンチング? を被った男の人が3人入って来て、
家の中で大きな声で話しをするの」
って言うんだわ!
はぁ~^^; 妄想? ハンチングを被ってるってとこが・・・??
困ったな。こんな時、なんて言ったらいいんだい?
「・・・で? どうしたの?」って聞くと、
「しばらく、様子をみてたけど・・・もう、帰って! って言ったら、帰ったわ」って。
でも、それが原因で寝不足なのだと言う。
「でも・・・デイサービスは行った方がいいのよね?
そこで居眠りしてるから、大丈夫!」って!
なんとも、素敵な結末を自分で導き出した。
それも、驚きであった。
一件落着? よかった~!って思った。
「私からも、その男たちに、もう、来ないで!って言っておくね」って電話を切った。
切ってから・・・もしかして・・・ベッドで粗相をしてしまったか心配になった。
というのも前に自分でしてしまったという自覚がないもんだから、
「だったら、どこかの誰かが来て、うんこして帰ったのかしら?」
みたいな会話をした・・・
その後も
「今度、誰かが来てうんこをしそうになったら、
私のベッドでうんこをしないで! って、ちゃんと言ってね!」
って言うと・・・
「わかったわ!」って返事をしていたから・・・
後で見に行かないとならない。
ど~か、してませんように!
ダンナに暴言 [驚き語録]
結局、昨日は午後4時まで洋服のままベッドで寝ていた。
何度もトイレに起きるので、その度に椅子に座って、テレビを見ませんか?
声をかけるけれど、眠いらしい。
かといって、熟睡しているとは思えないし、
あんまり寝ると夜に眠れなくなるよ~と言っても、
「大丈夫!」と・・・
引きこもるといっても9月のようにベッドにへばりついて、
トイレにも行かずもらし放題! 食事もしないというのとは違い、
トイレに起きて声をかけると、普通に返事もあるし、
なんといっても食欲だけはある!
お昼も食べ終わってすぐにベッドへ!
寝てたら、お腹も空かないでしょうよ! と思うんだけど、
夕食、普段は6時頃・・・でも、私はそれが辛い。早いんだよ!
少し遅くてもいいかな? と期待をして
お腹すいた? と聞くと「すいた!」と・・・
動かずとも、腹は減るか・・・
内科主治医からも食欲はある?? ・・・そう・・・
「生きる力があるんだね~」と長生きを太鼓判!
ショートでの報告を読むと、
引きこもっている訳ではないんだけど、部屋に居ることが多いとある。
あんまり他人との関わりは持ちたくないらしい。
いろんな理由が考えられるんだけど、自分はぼけた他の人とは違う!
そんなことなんだろうか?
部屋に行っても、特養やグループホームと違ってテレビはない。
なので、何をやっているのかな?と思うが、寝てるしかない。
ショートと自宅が混乱しちゃったのかな?とも思えた。
昼食も夕食も「おいしかった」と感謝の言葉があって、
それに驚いたのだけど・・・
そして、トイレに大きなうんちょすが床にボットン!と落ちていて、
最初は、それが何なのか・・・分からないほど混乱しちゃったんだけど、
不思議とリハパンには付いていない。
まるで、便座からワザとお尻をずらして、床をめがけてやった!
そんな感じだった。
拡散していなかったので、助かった!
あんなに寝ても21時30分にはベッドに入ってくれた。
その後にダンナが帰宅。
私が隣りの部屋で用事をしていると、なにやら声がした。
何があったのか?
ダンナに「あんた誰?」と言ったらしい。
「毎日、私の家になんで来てるの?」と始まっていた。
ダンナは困り顔であやちゃんは鬼の形相だ。
なんのスイッチが入ってしまったのか?
「誰? って、私のダンナさんでしょ?」
「なんで、ここに居るのよ?」
「なんでって、お母さんが一人で暮らせないから・・・
でも、私がこっちに来たら、食事もないし、だからでしょ」
何をどう言っても、どうにも収まらない。
「私の家なのに、知らない人がいっぱい来て!」とも言う。
「毎日、毎日、知らない人が来て!」と言うが、そんな・・・最近は誰も来てないですから!
「この人は知らない人じゃ~ないでしょ?」
何を言っても気に入らないようで、杖で私を叩こうとする。
叩いてみろ! と言ったら、ホントに叩かれた!!
ベッドへ行き、部屋の扉を閉め、理解してもらおうといろいろ説得するんだけど、
聞く耳持たず!
「私は一人で暮らせるわよ」「なんでも自分でできるわよ」
「なんで、あんたも来ているのよ」「帰って頂戴!」
じょ~だんじゃない! なにもできなくて、昼夜も分からなくて、
幻覚・幻視まで見えて、
うんことしっこまみれになって倒れてたし、トイレもきちんとできないじゃない!
なんでも隠して、隠したことも忘れて警察も呼んだじゃない!
いろんな人に迷惑かけているじゃない!
もう、ぼけて、認知症なの!
それを認めたら???
家なんか、息子も今も家でひとりで、家族バラバラ! めちゃくちゃなのよ!
うんざりなんだから!
不毛の言葉を槍のように浴びせてしまった。
理解しないのは分かっていても、こっちだって溜まってるんだ!
私に険しい言葉を吐くのはいい。
でも、ダンナにまでは止めてほしい。
ショートから帰って、まだ2晩目・・・
結局、お互いに不快な思いを引きずって、あやちゃんはベッドで横になった。
ダンナは・・・「やっぱり、俺が居ることがず~っと気になっていたんだな」と
あ~だこうだと、いろいろ分析する。
くら~~い!
暗すぎる!
~分析してもこの病気はしかたない、意味がないと思うよ。
私もいいことがあると、あの効果かな?
悪いと、あれが悪かったのかな? それとも・・・って分析したくなるけど、
考えても意味ないほど、その時、その時の刹那な時間で、
言動には正常な繋がりは、もうないんだよ。
長い人生のいろんな体験でいろんな引き出しがあって、
それがいいことも悪いこともあって、
どの引き出しから、いつ何が飛び出すか・・・
想像できない・・・
なので、そう考えすぎて、
よくなるなら、よかれと思って、どうしよう?とか考えることに何も意味はないの~
という事を語り合った。
どうしたらいいんだろう? とも言う。
どうしてもあやちゃんの満足する奔放な暮らしは、もう望めないの。
そんな夜は要注意!!
外に出ないようバリケードをいつもよりハードにし、
ハサミ、包丁を隠した。
その夜、あまりトイレにも起きない。
翌朝、リハパンがすごいことになっているかと思えば、
尿漏れパットも・・・どっちも案外濡れておらず。 不思議ちゃん。
ダンナと鉢合わせになっても「おはよう」と、
昨晩あったこと、言ったこと、なにもなかったような穏やかな朝だった。
・・・ほらね、何も憶えてはないんだよ~。
けれども着替える時に
「さっきもいろんな人が来てね~」と言う。
「それって、夢じゃない?」と応えるんだけど、
「そんなことないわ。あんた達が気が付かないだけ」と言う。
「そう? でも、誰も来ていないし・・・」
「もう、いいわ」ってな感じだ。
本来、今日はデイサービスなんだけど、
今日のプログラムは外食しデパートでお買い物。
歩けて、比較的元気な人向け。電話の向こう側では休んで欲しそうな感じだ。
なので、休むことにした。
そして、外に出たがる。
また、長い1日が始まっている。